「この薬は、いつまで飲むのでしょうか?」
診察室で主治医にそう尋ねたとき、返ってきた答えはひとことでした。
「ずっと。」
さらに「精神科に通うのはどれくらいの期間が必要ですか?」と聞くと、
「一生。」
とはっきり言い切られました。
その瞬間、私はとてもショックを受けました。
一生治らない。一生通院しなければならない。
お先真っ暗に感じました。
でも不思議なことに、その言葉の中にじわじわとあたたかい、ホッとするような安堵感も入り混じっていました。
【はじめのころの服薬】
統合失調症と診断されたばかりのころ、薬の量はとても多く、副作用もきつくて、飲むのが嫌で仕方ありませんでした。
自分で飲むというよりは、家族に飲まされていたという状況でした。
「なんでこんなに飲まなきゃいけないんだろう」
そう思いながら、毎晩薬と向き合っていました。
【飲んだり、飲まなかったりの繰り返し】
その後しばらくの間、薬を飲まなくなったり、追い詰められてまた飲んだり、飲んだり飲まなかったりを繰り返していました。
でも、薬をやめると必ず病気が出てくる。
その経験を何度も繰り返すうちに、少しずつわかってきたことがあります。
継続して飲み続けることが、自分を守ることなのだと。
今では欠かさず毎日飲むようにしています。
気づけば、もう27年間飲み続けています。
今は夜眠る前に2錠だけ。
あのころの大量の薬と副作用の苦しさを思えば、ずいぶん楽になりました。
【「ずっと」「一生」という言葉の意味】
主治医に「ずっと」「一生」と言われたとき、なぜ安堵感を覚えたのか。
当時はうまく言葉にできませんでしたが、今ならわかる気がします。
それまでの私は、「いつか治る」「いつかやめられる」という期待と、「治らないかもしれない」という不安の間で揺れ続けていました。
「一生」という言葉は残酷に聞こえるかもしれません。
でも私にとっては、ずっと宙ぶらりんだった気持ちが、地に足をつけた瞬間でもありました。
「そういうものなんだ。ならば、うまく付き合っていこう」
そう思えるようになったのは、あの言葉があったからかもしれません。
【飲み忘れ防止の工夫】
毎日続けるとは言っても、飲み忘れることはあります。
「今日飲んだっけ?」と不安になることも。
そこで私がたどり着いた方法が2つあります。
① アレクサに「お薬の時間です」と言ってもらう
毎晩9時になると、アレクサが「お薬の時間です」とアナウンスしてくれます。
スマートスピーカーを服薬管理に使うというのは、目からウロコでした。
アラームと違って声でお知らせしてくれるので、聞き流しにくく、これが一番忘れずに飲めます。
② 薬の殻をデスクの上に置く
飲んだ後の薬の殻を捨てずに、そのままデスクの上に置いておきます。
「今夜は飲んだ」という証拠を残して、翌朝に片付ける。
たったそれだけのことですが、「飲んだかどうかわからない」という不安がなくなりました。
【まとめ】
27年間薬を飲み続けてわかったことは、継続することが一番の治療だということです。
飲みたくない気持ちも、飲み忘れる日も、あっていい。
でも、できるだけ毎日続けること。
自分なりの工夫を見つけて、無理なく続けること。
それが、病気と長く付き合っていく上で、私が一番大切にしていることです。
同じように毎日薬と向き合っているあなたへ。
一人じゃないですよ。
もも


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